染の百趣矢野の糊糸目付下げ
京都の染着物メーカー問屋「染の百趣矢野」の注文品を制作していた、下島宏の軽い柄の付下です。矢野オリジナルの百合ちりめん生地です。下島宏は、加賀友禅の重鎮水野博や人間国宝羽田登喜男などの下で修行して高山に工房を造り、糊糸目の作品を中心に描いていました。個性的で独特の柄付けは、加賀友禅も京友禅も知り得た業です。古典にしてシンプルで存在感があり、茶道・華道の席用にはピッタリなので、大変人気がありました。しかし若くして他界されので、作品は僅かしか残っていないので貴重です。
前身頃部分の柄
糊糸目の優しい彩色は上品さがあります。
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