堰出染の着尺

2015/11/10 11:40 投稿者:  admin558

蝋纈染の技法の中では一番面倒な、堰出し染の着尺です。京都の、染の百趣矢野制です。堰出染の一番の特徴は、柄と柄の間に糸目が無いことですが、生地全体を堰出染で、しかも同系の色の濃淡だけで柄付けしているのは、大変珍しい逸品です。年々職人も工房も減り、加工代コストを減り、高技術の普段着物が創れなくなりました。制作の分業制が確立している染着物の世界では、一人で全部出来る職人は一人も居ないのですから。
 

染の話 )
別注の利休織 福寿の生地
別注の利休織 福寿の生地
右側が染表、左側が裏です、表の方が何度も蝋を置いたり洗ったりするので色に蝋スレが出ます。
右側が染表、左側が裏です、表の方が何度も蝋を置いたり洗ったりするので色に蝋スレが出ます。